▲見どころ、読みどころ▼

こういうことはあんまり家庭内のことなので、あからさまにしてしまうのはまずいことです。いや、家庭内というよりもずっと私自身のことなので、とせうしてこんな詩を書いてしまったのか、そのへんの事情はもう今となっては不明です。あっ、いや、思い出した。詩の前半を書いてほっぽらかしてあったのだけれども、ワープロでパパのうんちはと書かれて衝撃を受け、その余波として後半が出来上がり、一編の詩となってしまったのだ、そうそう。
どこをどう読んでもらうといって、困ったな、動物と動物のうんちの関係を即興で探ったあたりはなどは・・・・たいしたことはないか。(笑)そうだ、読み飛ばすという術があるではないですか、皆さん。それでいこう、それで。つぎつぎ、はい、つぎ


だれだってひとりで

だれだってひとりでやりたいことがあるときには
いつのまにかこっそりと終わってしまうものなのだよ
おまえはまだそこいらがわかっていないようだな
パパがトイレにいるときくらい
解放してあげてくれよ
そんなにドアをひきやまずにいないでさ
ここは台所のすぐ横なんだぜ
ママがそこで聞き耳を立てているかもしれないだろう
かつてといえども恋人の耳にじょろじょろは聞かれたくないんだよ
パパのCみてもいい、パパのCみてもいいと何度聞いてもむだです
わたしは許可しません

のはずが
一度同伴させたばっかりに
あとは大きい方をだけを残すのみとなってしまった

のはずなのだが
おまえ、どうして知っているの
このあいだ
ワープロで遊んでいるときに
《しろしまさんのうんちはしろい
《きりんさんのうんちはながい
《ぶたさんのうんちはぶうぶう
《かばさんのうんちはでかい
《くまさんのうんちはゴロゴロ
《あしかさんのうんちはぷかぷか
と例文をつくってあげたらとつぜん
《パパのうんちは
と読みあげただろう
いったいなにが続くのかなと期待していたら
《パパのうんちはくろい
と断言したな

おかしい、けっして見られたはずはないのに
ずいぶん自信ありげにきっぱりとおまえ言ったね
どこから情報が漏れてしまったのだろうか
だけど真実のために弁解しておくならば
いつもいつもくろいとは限らないんだぜ