islands in the stream
海流の中の島々 〜生命編〜




 定刻を遅れること約1時間、『フェリーあかつき』が与論供利港に入港します。


供利港全景 那間簡易局


 サクッと1時間平気で遅れてくれましたのでもう午後3時です。
 大急ぎで与論島内3局を回ります。


与論城跡 島内を見渡す


 3局クリアしてしまうと、もうやるべきことはありません。
 とりあえず、与論城跡から島内を俯瞰します。


地主神社 ヤギ


 与論城跡の隣には地主神社があります。「十五夜踊り」というお祭りが有名らしいですが、もちろん今日はやっておらず誰も居ません。
 奄美や琉球ではヤギが多く、道端などによく繋がれています。スーパーに行けば100グラム200円くらいで売っています。ヤギはそこらへんに繋いでおけば勝手に雑草を食べているので飼料代や手間がほとんどかからず、冬でも雑草豊富な亜熱帯の南西諸島で広く普及したのではないかと推察しましたが、違うかもしれません。


シーマンズビーチ 大金久海岸
百合が浜 曇天でもそれなりに碧い海
なつかしの豊丸 森瑤子の墓


 宿に行ってみましたが留守で誰もいないので、島の東海岸の観光スポットをひとりうろつきます。


しらゆり荘 揚げ揚げヨロンちゃん


 フェリーの運航スケジュールと貯金の都合で、与論島では3泊の長期滞在のため、泊まりは1泊1500円の激安宿を予約してあります。
 宿の周りはさとうきび畑しか無いので、居酒屋で1杯というわけにはいきません。最寄りの集落のスーパーでビールと『揚げ揚げヨロンちゃん』を購入します。
 『揚げ揚げヨロンちゃん』は沖縄のサーターアンダギーのような揚げ菓子ですが、そのネーミングセンスは抜群で、観光客なら思わず買ってしまいます。



サザンクロスセンター 塔の内部


 与論2日目。
 どこかでちょろっとひっかけたい気分だったので、バイクを置いて徒歩で出かけます。
 まずは昨日訪れた与論城跡の手前にあるサザンクロスセンターです。
 「サザンクロスセンター」では何のことかよくわかりませんが、早い話が郷土資料館プラス展望台です。
 今日は天気も悪いので時間つぶしにじっくり見て回りますが、1時間くらいで見学終了です。


茶花繁華街 和食中華寿司屋さん


 雨が降ってきましたが、与論最大の繁華街・茶花まで歩きます。
 茶花というと字面からはチャカ・カーンを想起しますが、「ちゃばな」と読むようです。
 さすがに正午前では居酒屋が開いているわけもなく、中華もある寿司屋で与論特産もずくそばとビールを注文します。


さとうきび満載 さとうきび


 雨の中をとぼとぼ歩いて宿へ帰ります。
 さとうきびを満載したボロトラックが、何台も通り過ぎていきました。


謎の惣菜 謎の島内産鮮魚


 天気も悪く、歩き回って疲れたので午後はどこへもいかず宿で引きこもりです。
 今夜のつまみはさっき買った謎の惣菜と種類不明の島内産鮮魚です。


オーシャン・ブルー ビーチ・パシフィック


 与論3日目。
 相変わらず天気はよくありませんが、引きこもりにも飽きたのでバイクで出かけます。


与論犬 謎の看板
与論駅 崩壊した遊歩道


 どこへ行くでもなくバイクでぷらぷらしていると、←与論駅という意味不明な看板を発見。
 行ってみると、赤錆びたレールと車軸の転がるうらぶれ果てたモニュメントでした。
 この先に遊歩道がありましたが、著しく崩壊していて途中で引き返さざるを得ませんでした。


ザ・コブラツィスターズ 岩礁の植物
さとうきび収穫 マニ○


 色褪せた、謎の『ザ・コブラツィスターズ』の看板です。コブラツイストもアトミックドロップ並みに昨今は見かけなくなりました。
 誰もいない海辺のベンチに石で置かれた「マニ○」と書かれた紙。意味不明を通り越してマジ怖いです。


白い砂浜 お好み焼きとおにぎり


 リゾーティーな茶花海岸でお昼にします。
 今日はアイスキャンデーのような棒が刺さったお好み焼きと、おなじみスパムおにぎりです。
 真冬の曇り空の下、さすがに人っ子ひとり居ないのでプライベートビーチ気分ですが、ちょっと寒いです。


按司根津栄神社 社殿


 まだ昼過ぎです。次は按司根津栄神社へ向かいます。
 按司根津栄は源為朝の子で、今に伝わる頭蓋骨の骨格から推定すると、馬場や双羽黒のような2m級の大巨人だったらしいです。
 今日は何かの祭日なのか、社殿では祝詞の朗誦が行われています。


高千穂神社 製糖工場
ファッションおにぎり 差し入れ


 途中高千穂神社に立ち寄ってから、夕食確保のため再度茶花へ戻ってきます。
 茶花の町外れには製糖工場があり、ほのかに甘い香りが漂っています。
 今夜は『ファッションおにぎり』という名のスパムおにぎりです。買うのが恥ずかしくなるほど素敵なネーミングです。
 帰ると、宿のおばあさんが差し入れをしてくれました。


宿の部屋 与論・バスストップ


 翌朝。
 与論滞在最終日です。ずっと天気が悪く、正直時間を持て余しました。


与論空港 ターミナル内


 例によって12時20分発のフェリーまでがっつり時間があるので、空港へ行ってみます。
 しかし、これといって何もありません。


ヤギよさらば 与論港旅客待合所
フェリーなみのうえ 着岸


 今日はほぼ定刻どおりに、与論供利港に鹿児島行き『フェリーなみのうえ』着岸です。
 これから徳之島の亀徳港まで、4時間ちょっとの船旅です。
 船内には遠征と思われる体育会系高校生がいますが、ほとんど寝ていてうるさくないので助かりました。
 と、すぐ隣の席にいた見るからに頭の悪そうな引率教師が、いきなり腕立てを始めやがってたまらなくウザいです。
 生徒は大人しくしてんのに、家でやれよこのバカ!と心の中で絶叫です。

 

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