あとがき




 2004年の5月から執筆を始めた「islands in the stream」も、未来編をもちまして完結です。
 終了までに4年半の年月を費やしましたが、ずっとお付き合いいただき、感謝の念に堪えません。

 今はたゞ、「新・平家物語」を書き終えた吉川英治のような心境です。

 この4年半の間に世の中は大きく変わりました。いくつもの内閣が倒れ、難民船フェリーあかつきは引退。それに何といっても最大の出来事は、有村産業が根こそぎ吹っ飛んだことでしょう。

 私としては、高額な運賃や航送料金、船内での飲食費であんなにたくさんお金を落としてやったのに、何をやっているんだと憤るばかりです。

 それはともかく、ここに記したほとんどの島々へは、もう再訪の機会はないと思います。しかし、私が島に残した足跡は、この作品とともに永遠に輝き続けるものだと信じてやみません。


 − 了 −

おまけ 南海のフェリーずかん