ゲランのイシマシリーズで、「ハピロジーセラム」という美容液があるのはご存知だと思う。ポーチにミラー付きのコフレも発売されたし、力を入れている商品には違いない。
ところで、「恋愛をしたときと同じような美肌効果」って、人工的に作れるものなのだろうか。と、普通なら疑問に思うのではないか。私も美容液だけ数回だけ使用してみた。連続して使用したのではないので、何ともコメントしようがないけれども、当然香りはことばで表現しにくいものだった。少なくともひとことでは表現できない。語彙が乏しいから。
私は主婦なので、もう恋愛して第三者とお付き合いすることはできないことになっている。というか、日本の法律では、婚姻を結んでいる場合、行動によっては裁かれる。そう、私が、もし今誰か特定の異性と恋に落ちて、関係を持ったりした場合、それが夫に知れて、夫の性格が荒くて、「別れてやるー!」なんて言おうものなら、慰謝料も発生するし、とにかく、相手のアクションによるけれども、大変なことになってしまうのだ。
その点、芸能人に憧れていることは、なんと可愛らしいことか。私が勤め人だったころ、同僚の、一児の父であるMさんは、言っていた。
「俺のとこのかあちゃんは堂本 光一が好きで、娘(当時5歳)まで一緒になって、ビデオ観たりコンサートに行くって張り切ってるよ。」と。Mさんは結婚していても、会社の女子社員が憧れるほどのいわゆる「イイ男」だったけれど、実際奥さんもキレイで、娘さんはなんと雑誌のモデルを依頼されるくらいの超がつくほど可愛い女の子。その上仕事熱心で、熱血漢で、私も尊敬していた。ちなみにMさん本人は、「朋ちゃんが好き」と、華原 朋美のファンだった。
私は先日、夫と一緒に織田裕二 さんのコンサートに行った。前から7列目、顔の表情まではっきりと見えた。そして、ファン歴10年くらいだけれど、どちらかというとドラマの役や曲が先行している「好き」の感情は、ほぼ本物になってしまった。
背が高く、脚も長いし、はっきりいって歌も上手い。ことばを慎重に選んで、ノリでものを言うというタイプではない。
ちなみに、観客の年代は、明らかに40代、50代の女性が多くてかなり驚いた。
そして、いかにも奥さんに一緒についてきた旦那さまたちの多いこと。というか、
実際はどうかわからないけれど、私がいた前列のほうはそういった雰囲気の男
性が多かった。主人は背が高いので遠慮して中腰、もしくはたたんだ状態の座
席に腰をあてていたけれど、私はほとんど脇見することなく、跳んだりはねたり。
本当にあんなに近いと、こちらも全く気が抜けない。実際、主人は言っていた。
「あのへんのブロックでは、あんなに飛び跳ねてるひとは他にいなかったから、
ある意味目だっていた」と。確かにノリは違う。だって、平均年齢がかなり高そう
だもの・・・。3月に行った久保田 利伸さんのコンサートとでは明らかに色々な違
いがあった。それだけは確かだ。<熟女>だらけ。ああいうのは、演歌歌手とか、
オーケストラ系とか・・・とにかく、年齢層の高さに本当に驚き。メークも、クレドポ
ーボーテのファンデに、お気に入りのグリーンのアイカラー、珍しくアイラインも入
れていった私は、明らかに若いほうだった。
何だかテーマと反れてしまったけれど、こんなに沢山の熟女たちが、織田さんに
夢中で、「少女」・「乙女」に戻ってしまうのである。恋愛状態に入っているのであ
る。お洒落をして、拍手して、ずっと立った姿勢で、眼を潤ませながら舞台の上の
36歳の男性を見つめているのだ。これは、明らかに恋愛モードだ。
私は幸い会場のホールが家の近くなので、歩いて行き来したのだが、帰り道主人と一番話が盛り上がったのは客層のこと、織田さんのお茶目な面を見れたこと、、etc。 汗が乾いて、ちょうど気持ちいい風に吹かれて、いい気分で帰った。そして、私はポーッとしたままだ。正直、少しでも「裕二熱」を冷ますつもりだったのに。昔から夢中になるタイプだから、コンサートに行くことによって、本人を見て、現実にかえり、あぁ、やっぱり遠い存在なんだな、と自覚して、あまりのめり込まないつもりでいたのに・・・。そんな私の計画は、失敗に終わった。
帰って、肌を見ると驚いた。一つは、ファンデのもちのよさに改めて感動。あれだけ汗をかいたのに、きれいなもんだ。さすが。私が「これ以上のものにはもう出合えない」と評したタンナチュレール フリュイド。そして、肌そのものに。こんなに自画自賛できる肌、いつ以来だろう。
これは、どんな美容液でも得られないものかも。
これが、織田裕二さんではなくて近くにいてしょっちゅう会える男性だったら、どんなに美肌でいられるのなろうか。でも、私の立場ではそれは不可能なこと、いや、やばいことなのだ。
だから今更ながら私は、あからさまに「裕二熱」に冒されている
いちファンとして振舞っている。これで美肌を得られるなら、なん
て平和なんだろう。もうある程度オトナになったから、無理はでき
ないから安上がりだし。(例えば、織田裕二グッズを買いあさる
とか、追っかけるとか、色々ありますよね、お金をかけて、労力を
駆使してすることって。)
というわけで、簡単な美肌法。恋をしていること。また、その対象
が近くにあること。やはりこれは簡単にできそうでできない、究極の
ものだと実感。理屈ではないらしい。ただ、恋はいろいろなかたち
があるから、自分の可能な恋でね。片思いは、究極の恋だし。
そうそう、お金がかからないと言いながらお金かけちゃいました。
13年前に出た、CD付き写真&エッセイ集。定価1500円の中古品
に、1万円以上払ってしまいました・・・。「時価」なのですよ、これが。


