The Word ... 音楽専門用語解説

メジャー・コード


主音と、主音から長3度上の音と、主音から完全5度上の音の3つの音を重ねた和音。場合によっては長6度や長7度、長9度の音を付加することがある。明るい感じのするコードで、長調系の楽曲の根幹となるコードである。


C音(ド)を主音とするとCメジャー・コードが形成できる


マイナー・コード


主音と、主音から短3度上の音と、主音から完全5度上の音の3つの音を重ねた和音。場合によっては長6度や短7度、長9度の音を付加することがある。暗い感じのするコードで、単調系の楽曲の根幹となるコードである。


C音(ド)を主音とするとCマイナー・コードが形成できる


オーギュメント・コード


主音と、主音から長3度上の音と、主音から増5度上の音の3つの音を重ねた和音。なんとなく期待感のあるコードで、単独で用いることはあまりなく、曲中の経過的なコードとして使われる。曲中の例として、From Me To You のサビの最後 "keep you satisfied, Ooh..."や、I'm So Tired の "I wonder should I call you but I know what you'd do" にオーギュメントが使われている。


C音(ド)を主音とするとCオーギュメント・コードが形成できる


ディミニッシュ・コード


主音と、主音から短3度上の音と、主音から減5度上の音の3つの音を重ねた和音。なんとなく不安感のあるコードで、単独で用いることはあまりなく、曲中の経過的なコードとして使われる。曲中の例として、Till There Was You の一番最初や、You Won't See Me の サビでディミニッシュが使われている。


C音(ド)を主音とするとCディミニッシュ・コードが形成できる


ダイアトニック


キー(調)の基本となるスケールやコード。例えばキーがCメジャー(ハ長調)であれば、ダイアトニック・スケールはC, D, E, F, G, A, B いわゆるドレミファソラシとなる。これらの音の上に3音や4音を積み重ねると、そのキーのダイアトニック・コードを作ることができる。すべての楽曲はダイアトニック・コードだけでアレンジすることが理論上可能であるが、一般的に面白みのない単調な曲になってしまう。そのためダイアトニック・コード以外のコードを意図的に用い、曲に新鮮味と意外性を出す。このようなコードをそのキーにおけるノン・ダイアトニック・コードという。


Cメジャー(ハ長調)の3音ダイアトニック


Cメジャー(ハ長調)の4音ダイアトニック


クリシェ


同じコードがいくつか続くとき、単調なコード進行に変化を持たせるために、半音もしくはダイアトニックに準拠した音を段階的に入れ、緩やかなラインを形成させることがある。コード進行によってパターンはいくつかあるが、そのほとんどが定石化されており、どんな曲でも簡単に応用できる。また、コード進行はそのままで、ベース音だけが緩やかなラインを描くこともある。曲中の例として、I Me Mine (Am->AmM7->Am7->D7)、While My Guitar Gently Weeps (Am->Am7->D7->F)、Blackbird (G->Am7->G->C->A7->D->B7->Em...) がある。


Amからの半音下降クリシェ


Cからの半音下降クリシェ


トニック


本来は主音という意味であるが、キー(調)に対して主和音となるコードであるトニック・コードをさす場合が多い。例えばキーがCであればトニックはCやCM7となる。最も安定感のあるコードで、たいてい曲の始めや終わりはこのコードが使われる。曲の調を決定づける最も重要なコードである。


3音和音だとC、4音和音だとCM7


ドミナント


主音に対して完全5度上の音であり、属音とも言う。この音をルートとしたコードをドミナント・コードといい、ドミナントと略される。例えばキーがCであればドミナントはGである。トニックへ進行しようとする力が働き、たいていフレーズの終わりや曲の終わりでは、ドミナントからトニックへ進行する。また、ドミナントはセブンスを伴うことが非常に多く、この場合トニックへの進行感がより強くなる。


3音和音だとG、4音和音だとG7


サブドミナント


主音に対して完全4度上の音であり、下属音とも言う。この音をルートとしたコードをサブドミナント・コードといい、サブドミナントと略される。例えばキーがCであればサブドミナントはFである。トニックからの進行を受けて曲の雰囲気を変えたり、抑揚感を出す働きがある。


3音和音だとF
Fの4音和音はFM7となるが、それほど用いられない


シンコペーション


小節内において、各拍の裏拍を強調したリズム。例えば4/4拍子のリズム・パターンは通常、表拍(4分音符)が強調されるように演奏されるが、リズムに変化をつけるため、8分音符や16分音符の分だけ前ノリでアクセントをつけたりする。小節線をまたいでシンコペーションがかかることを特にアンテシペーションといい、非常にノリのよいスピード感あふれるリズムが形成できる。


赤矢印:シンコペーション
青矢印:アンティシペーション
(If I Needed Someone より)


フィルイン


曲の中でサビに行く直前の1小節など、曲に変化と抑揚感を持たせるための一種のアドリブ・パターン。ピアノやギターのようなメロディックな楽器で、ボーカルなどのメイン・メロディーの隙間をうめるような短いリズムやフレーズを奏でる場合もあるが、ほとんどはドラムのやや派手なパターンをさすことが多い。オカズとも言う。

オブリガード (オブリガート)


フレーズの終わりの部分など、メイン・メロディの動きがあまりない部分において、メロディを引き立てるために他のパートで挿入される補助的なサブ・メロディのことを言う。

sus4 (サス・フォー)


メジャー・コードの第3音(長3度)が一時的に完全4度になっているコード。ドミナント・セブンスの直前に経過的に用いられ、コード進行が単調になるのを防ぐ。

ブルー・ノート


ブルーノート・スケールにおいて、主音から短3度、減5度、短7度の音程の音をいう。例えばCが主音ならば、Eb、Gb、Bbが相当する。

ブルース進行

ブルース特有のコード進行。よく見かけるのが4小節のトニックに続き、2小節のサブドミナント、2小節のトニック、1小節のドミナント、1小節のサブドミナント、2小節のトニックという12小節構成である。サブドミナントからトニックに解決するという進行が特徴的である。

まれにサブドミナントにもセブンス(F7)が用いられる。また最終小節にドミナント・セブンスが用いられる場合が多い。

クロマチック・スケール


半音階のこと。スケールとして特に和声的な意味を持つものではなく、経過的に用いられる。

ツー・ファイブ


典型的なドミナント・モーションのひとつで、主音に対し長2度上のコードと完全5度上のコードのつながりを指す。例えばキーがCメジャーの場合、Dm7->G7 が典型的なツー・ファイブとなる。上記の例はダイアトニックであるが、代理コードを用いたノン・ダイアトニックにおいてもよく用いられる。



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