東人の出戻り浜生活/産業遺産/湧水トンネル
九州を東西に横断する豊肥本線の立野駅から南阿蘇鉄道が出ている。
南阿蘇鉄道は阿蘇山の外輪山に沿って進み、高森で終点となる。
この高森には、「湧水トンネル」と言われる開通しなかったトンネルがある。
南阿蘇鉄道は、昭和3年2月12日に開業した国鉄高森線であった。
高森線が高森で終っている理由もこのトンネルにあった。
熊本と宮崎を鉄道で結ぶ計画は明治の頃からあり、そのために高森線と日ノ影線(現在の高千穂線)が先ず整備された。
高森から高千穂までをトンネルで結ぶ建設工事は昭和48年から始まった。
しかし、昭和50年にトンネルから大量の水が流れ出し、工事が中断され、トンネルの建設計画が断念された。
その後、このトンネルは整備され、高森湧水トンネル公園として公開されている。