旧日新館 一棟
昭和59年3月10日指定
所在地 横手市城南町7番1号
所有者 鶴岡功子
旧日新館は、明治35年(1902)小坂亀松が横手中学校(現在の横手高校)の英語教師として赴任したアメリカ人チャールス=チャンプリンの住居として建てたもので、大工棟梁は藤村初五郎である。
この建物は、木造二階建・建築面積98.0平方メートルである。屋根は寄棟造
柾板葺(現在は鉄板葺)で、棟端部などに鬼板をあげていた。外壁は下見板張りで、素木造の簡潔な住宅である。北側正面の玄関バルコニーの独特な柱頭飾りや上げ下げ窓の上部の櫛形、下部の繰り形状の飾りなど、デザインがすぐれている。内部は一・二階とも中央に廊下をとり、一階は応接室・食堂などとし、二階は寝室・書斎などの私的な部屋として利用された。狭い屋根裏にもかかわらず、小屋組の中央部には様式の工法を取り入れている。
この建物は、県内に残る明治時代唯一の木造洋風住宅で、秋田県の近代教育・宗教・文化史上重要な遺構である。
昭和60年11月
秋田県教育委員会
横手市教育委員会
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