(C)TOSS‐TWOWAY/小学校/総合/福祉
                              栃木県 あべ松龍矢

単元活動案・テーマ「やさしさ」(福祉関係)
  
年間総時数70時間


総 合 的 な 学 習 の 時 間 活 動 案
 
第5学年  支援者 あべ松 龍矢
 
1 単元名「やさしさ」
 
2 単元のねらい
 (1)障害者との交流を通して進んで障害者について調べたり、体験したり障害者と積極的に話し合ったりする。また自分の    生き方を見直し、自分達に何ができるのか考えようとする。                       (自分の生き方)
 (2)障害者について自分なりの課題に必要な情報を集める。例えば本やビデオ、インターネット、質問、インタビュー等。また   、調べたこと体験したことを相手にわかりやすくまとめたり、伝えたりすることができる。        (学び方)
 (3)障害者を理解することの大切さを学ぶ。また、相手の気持ちを考えたり思いやったりすることの大切さに気づく。                                    (学ぶ内容)
 
3 単元について
 (1)「ふれる」の実践記録
    5学年のテーマ「やさしさ」について子どもたちと話し合ったところ、男子の一 部から「けんか」「いじめ」などの言葉が出てきた。「やさしさ」というテーマとは 全く正反対の内容であ った。「やさしさ」の意味がよく理解されていないと感じた。 そこで、「けんか」や「いじめ」からどんなことが連想でき、どのような学習が展開できそうか尋ねてみたところ、行き詰まってしまった。 子どもたちにボランティアについて目を向けさせたいという意図が教師側にあったので、昨年の5年生の総合ではどんな内容の学習をしていたか尋ねてみた。すると、「点字をやっていた」とか「アイマスクの授業をやっていた」などの意見が出てきた。そこで今年はどんな学習をしてみたいか改めて尋ねてみたところ、「身体に障害のある人」「盲導犬」「手話」「点字」「車椅 子」について学習してみたいという意見が出された。
  そこで今年1年間総合では、子どもたちから出された5つの視点をもとに、「やさしさ」という大きなテーマに迫っていきたいと考えてみた。
 
 (2)活動内容
    「身体に障害のある人」については、ヘレンケラー、乙武洋匡、星野富弘、ベートーベンなどの名前が出た。これらの人物について調べまとめるだけではなく、これらの人物の素晴らしさから、自分自身の生き方を振り返らせ、何の障害も持っていない自分が精一杯自分の体を使い切っているのだろうかを考えさせ、自分自身はどのような課題に取り組むために、どのような活動をしていくのかまで考えさせようと思ったが、身近な人物ではないため今ひとつ活動が盛り上がらない気がした。そのため、昨年の5年生の総合学習に来ていただいた方に今年もお願いしようと考えている。
    「盲導犬」「点字」は、目の不自由な方のためにあるものなので、まず、「アイマスク」体験をさせてみたい。その経験から、どのようなことを感じたか(何が不便で、何が必要か)考えさせ、自分達には一体何ができるのかを学習させたい。また、ビデオを見て学習したり、実際に点字体験もさせてみたい。
    「手話」については、テレビや本などで知っている子が多い。手話を覚え、実際に使ってみたいという明確な目標があるので、活動は進めやすいと考えている。
 
 (3)児童の本単元への思い
    アイマスク体験、点字体験、車椅子体験等、とにかく児童は体験してみたいという希望が強い。
    手話は特に女子に人気があり、自分で本を買って学校に持ってきては勉強している姿も見かけた。
    盲導犬についても実際に見たい、触れたいという希望が強い。また障害のある方に会ってみたい、話を聞いてみたいという希望も多かった。
 (4)支援者の本単元への思い
    昨年の5年生が障害のある人と交流し、有意義な学習ができたという話を聞いた。「とちぎ障害者労働自立センターゆめ」の増田 茂さんが仲介役となり何度も本校へ来校してくださり、子どもたちと障害のある方との交流学習を進めてくれていた。今年度も是非増田さんの協力を得て、交流学習を進めていきたいという思いがあった。いきなり交流学習をさせるのではなく、予備知識を十分に指導していきたいと考えている。そのための手段としてアイマスク体験や点字、手話の理解、さらに障害がありながら前向きに生きている人達のビデオを見せながら学習を進めていきたい。
 
 (5)単元の実践記録・今後の展開計画
 
                          ○・・・支援 ◇・・・評価(方 法)

 活動の時間    4月から3月     

総活動時間     70時間



   活 動 内 容

  主 な 支 援 と 評 価

 ふ
   れ
   る
 

 第

時 〜
 第4

 

・「やさしさ」というテーマでウェビ ングマップを作成。1
 




・ボランティア関係の言葉の中で、
「手話」「盲導犬」「車椅子」等でウ
ェビングマップを作成。3
 

○最初、けんか・いじめ等の言葉が出てきたため、昨年の5年生がどんなことをやっていたかを思い出させてウェビングマップを再度作成させた。
◇ボランティア関係の言葉がイメージできたか
          (ウェビングマップ)

○疑問に思うことや調べ方等できるだけたくさんイメージさせる。
◇たくさんイメージできたか。
          (ウェビングマップ)

    つ    か    む










      つ       か       む





























































 

   第 5 時
  

  

 11
 時







 第

12






















第    27    時


























28











36







 

・目の不自由な方への介助の仕方を学ぶ。 1



・アイマスクを作成しアイマスク体験をする。 3
  1分間じっとする。
  教室内を二人一組になって歩く。  階段の上り下り。
  廊下など少し長い距離を歩く。
  給食を食べてみる。

・点字について学ぶ。 1



・点字体験をする。2







・聴覚障害者についてのビデオを見る
   1




・視覚障害者との交流学習の準備をする。 1



・視覚障害者との交流学習をする。
     1






・視覚障害者との交流学習を振り返る
      1





・視覚障害者へお手紙を書く。 2


・聴覚障害者との交流学習の準備をする。 3




・聴覚障害者と交流学習をする。2





・聴覚障害者へお手紙を書く。 1

・高久っ子フェスティバルの話し合い
    2


・車椅子の介助の仕方について学ぶ。
    1



・車椅子使用者の方のビデオを見て感想を発表し合う。 2



・介助犬のビデオを見て感想を発表し
 合う。 2          




・車椅子体験学習の準備をする。 2



・車椅子体験学習をする。 2







・車椅子体験学習を振り返る。(本時)
              1  




・高久っ子フェスティバルの話し合い
 パート2         2 
                
 

○テキストを用意し、目の不自由な方のことをたくさん知る。
◇目の不自由な方のことを知ることができたか
          (テキストの解答用紙)

○条件を変えて様々な体験をさせる。
◇その時の感想を書かせる。
      (児童の発言・ポートフォリオ)





○点字のテキストを用意し、点字について知る
◇点字がどういうものか分かったか。
            (ポートフォリオ)

○「学習点字ペン」を使い点字体験をさせる。
○50音表をもとに簡単な物の名前や自分の名 前等を打ち、点字に興味を持たせる。
◇点字ペンの使い方が分かり点字が打てたか。
            (ポートフォリオ)



○女優、忍足亜希子さんのビデオを見せ、聴覚 障害者でも強く生きていることを知らせたい

◇忍足亜希子さんについて自分なりの感想が持てたか。

○視覚障害者の方と交流するのに質問することを考えさせる。
◇質問をたくさん書くことができたか。
            (ポートフォリオ)

○視覚障害者とボランティアの方を学校にお招きし、障害者についての理解を深めさせる。
◇障害者にも様々な人がいることを理解できたか。         (ポートフォリオ)

◇積極的に質問ができたか。
            (児童の様子)

○交流しての感想やこの次に来てくれたらどんなことをしたいか、何か自分達でしてあげられることはないか、話し合わせる。
◇交流学習を振り返りさらに深く視覚障害者の理解が深められたか。
            (ポートフォリオ)

◇「点字ペン」を使って手紙を書くことができたか。          (点字の手紙)

○テキストを用意し、聴覚障害者の不便だと感じることを考えさせる。
○手話で自己紹介ができるように練習させる。
◇手話で自己紹介ができるようになったか。
               (児童の様子)

○聴覚障害者と手話通訳の方、ボランティアの方を学校にお招きし、聴覚障害についての理解を深めさせる。
◇積極的に質問できたか。 (児童の様子)
◇手話が通じたか。    (児童の様子)

◇お礼の手紙が書けたか。      (手紙)

○総合の中間発表であることを知らせ、内容を考えさせる。
◇自分の考えを発表できたか。(発表)

○テキストを用意し、問題に答えさせながら介助について理解させる。
◇介助についてその方法が分かったか。
        (テキストの解答用紙)    
○車椅子レーサー廣道 純さんのビデオを見せ
 逞しく生きていることを知らせたい。
◇廣道 純さんについての感想が書けたか。
            (ポートフォリオ)

○介助犬がいかに数が少ないのか、訓練が大変なのか、利用者がどれくらい助かっているのかを知らせたい。
◇介助犬についての感想が書けたか。
            (ポートフォリオ)

○車椅子を社会福祉協議会よりお借りして児童に使い方や操作の仕方を知らせておく。
◇車椅子の操作が分かったか。(児童観察)

○車椅子利用者の方とボランティアの方を学校にお招きし、体験させたり質問させたりして 車椅子使用者の生活や介助の仕方の理解を深めさせたい。
◇真剣な態度で体験できたか。(児童の様子)
◇質問したり内容をメモしたりできたか。
            (ポートフォリオ)

○体験学習をしてみての感想やもっと調べてみたいこと自分達に何かできることはないかなど話し合わせる。  
◇感想や自分達のできることなどを書くことができたか。      (ポートフォリオ)

○今までの活動をビデオや写真で振り返り、もう一度内容の検討をさせたい。
◇自分が何を調べ発表するか決まったか。                (発表・観察)

調
 

 


 


37



46

・高久っ子フェスティバルの準備をする。           10  




 

○各自が決めた課題についてグループで協力しあいながら、調べさせたりまとめさせたりする。
○デジカメ等視聴覚機器の使い方について教える。
◇グループで協力しながらまとめられたか。
          (発表作品)










 


47



51



 

・高久っ子フェスティバルで今までの活動の様子を発表する。4



・高久っ子フェスティバルの反省会をする。        1


 

○今後の児童の活動のヒントにするため来校者にアンケート調査を依頼したい。
◇グループごとに活動の内容をわかりやすく発
 表できたか。  (発表の様子)    

○反省することで、今後もっと詳しく調べてみ
 たいこと、生かしていきたいことへの意欲付
 けとさせたい。            
◇各自の調べ学習の見通しをつけられたか。
            (ポートフォリオ)

調



まとめる


 


52



61




 

・各自の課題について追求学習をする
             10
(例)・手話を覚えて実際に会話して    みたい。
   ・点字を打って読んでもらいたい。
   ・盲導犬募金を呼びかけたい。
   ・バリアフリーの町づくりについて考えたい。
   ・バリアフリー小学校の設計図を書きたい。

○グループごとではなく、各自の学習にしたいので、行き詰まってしまった子にはアドバイスする。
○友達の追求の仕方なども参考にさせたい。





◇各自の追求課題について進められたか。
             (作品) 



生 か す



 


62




 第
70時
 

・自分が追求してきたことを生かす。          9








 

○様々な方法で活動させたい。
 ・模造紙・クイズ・紙芝居・デジカメ・ビデオ・新聞・劇などの発表。
 ・役場や施設に出かける。
 ・街頭で募金を呼びかける。
 ・障害者を呼んで自分達の手話や点字が理解できるか試してもらうなど

◇自分の追求課題を生かすことができたか。
          (活動の様子・作品)
 
 
4 本時について 
  (1)題目 「車椅子体験学習を振り返ろう」                                         
  (2)本時のねらい
      車椅子体験学習をしてみての感想やもっと調べてみたいこと自分達に何かできることはないかなどを話し合うことが     できる。
 
  (3)展開 (別紙参照)
 
  (4)評価
      感想やもっと調べてみたいこと自分達のできることなどを書くことができたか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
    展 開
                                 (本時32/70時間)































 

    活 動 の 流 れ

 ○・・・支援   ◇・・・評価
 

○体験や質問してみて分かったこと、思った こと考えさせられたことを箇条書きにして プリントにまとめさせる。

◇自分の感想を書くことができたか。


○友達の発表を自分の考えと比べながら聴かせることで、新たな気づきを持たせる。
                   
◇自分の感想を発表できたか。     

                   
○バリアフリーに関係する言葉、優しさに関 する言葉をピックアップし板書しておく。○キーワードを確認することで今後の調べ学習やまとめのヒントにする。     


○今後の活動の見通しを立てさせたい。  
                    
◇詳しく調べてみたいこと自分達にできることをまとめられたか。         
                    

○何人かに発表させ、今後の活動の意欲付けとしたい。             
 


 

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