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arrow_63.gif   「児童文芸翻訳」 講師:翻訳家 神戸万知 

フェローアカデミー「児童文芸翻訳」講座メモ

講師:

神戸(ごうど)万知先生

経歴:

大学院で現代アメリカ文学について学んだ後、翻訳に従事。
ディズニー関連の絵本などの訳書がある。


講座ポイント:

−児童文芸の専門を極めると仕事につながりやすい(ミステリー、ファンタジーなど)。

−印税は、大抵2−6%の間。絵本が2%くらい。

−一人称の物語を訳す場合、主人公を演じているつもりでセリフを言ってみる。
 キャラに入り込んで、作りこむことが大切。

−複合動詞は後半の漢字を開くことが多い。例:行って来た→行ってきた

−イラストは、原書のものをそのまま使うとは限らないので、確認すること。

−読者は、セリフ部分を重点的に読むので、セリフの訳は重要。
 キャラに温度差が出ないように、一定にする。

−最近は、性差があまりないので、ステレオタイプの話し方にしないこと。
 たとえば、おじいちゃんのセリフを安易に「〜じゃ」としない。とくに現代モノ。
 あまり極端にすると、不自然なしゃべり方になる。

−全部の文章を同じ主語で始めない。(ぼくは、ぼくは、と続くと読む気がうせる)

−ストーリーを読んで、イメージしてから訳すことが大事。
 日本語でそれをどう表現するか。日本語の物語を作る。


(2006年3月29日)