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arrow_61.gif   「言葉と文章の直し方・活かし方」 講師:西村良平  (エディタースクール)

2007年3月26日 第三回講座ポイント


- 過去形…動きの描写、現在形…状況描写 を混在させると、文章の流れがよくなる。

- 文頭に接続詞を多用すると、論理的になりすぎる。「なぜなら」と始めるよりは、語尾を「〜からです」としてみる。
  ただし、接続詞がなさすぎても、文がとぎれとぎれになって、リズムがでにくい。

- 推敲するときは、助詞を直してみる。(〜で→〜を)

- 受身は内容があいまいになり、文がまどろっこしくなるので、基本的に使わない。

- 「形容詞+です」は、すわりが悪い。(例:楽しいです。つらいです。きれいです。など)

- 文章を書くときは、あいまいな表現よりも、イメージが確定しているもの、具体名を出せることを優先して入れる。

- 点を打つと、直前のことばが強調される(特に短い言葉の場合)。好きな作家の点の打ち方をマネてみる。

- 「〜たり」は、必ずダブらせる。

- 「も」は、文が弱くなるのでとれたらとる。

- 「〜のような」、「〜そうです」、「〜ようです」も、文が弱くなる。

- 『』は書名。あとは「」でよい。


- 段落のつけ方
   最低でも10行に一回は、改行する。
    ・時が変わるとき(「五年後…」)
    ・場所が変わるとき(「大阪では…」)
    ・人が変わるとき(「太郎の場合…」)
   新しい段落のはじめのことばは重要。接続詞をもってきてもいい。



2007年3月19日 第ニ回講座ポイント



- あいまいな言葉を避けると、文全体が明確になる。

- 逆ピラミッド(Inverted Pyramid)の文章。結論、大事なことから先に書く。

- 情報の取捨選択が大切。すべての情報を入れなくても、自分を信じ、印象に残ったことを書けば、説得力のある文章になる。

- ブロックごとに書き、順番を入れ替えたり、情報のウラをとったり、内容を追加したりする。

- 本を読む際、複合動詞に気をつけてみる。

- 要約筆記→聴覚障害者に情報を伝える手段。講演会などで、ボード、OHP、パソコンに要約を表示する。
  短く完結な文章が必要とされる…時間の関係で、メインの動詞・名詞だけを拾わないと、間に合わない。(赤い花→花、長い間待つ→待つ)

- 要約とは、「全体のなかで、部分的にところどころつまむ」か、「大事なところ、結論のみをひろう」かのどちらか。
  ただし、無味乾燥で、わかりにくい文章になる。誰でもわかる内容ではなく、そのことに関してすでに知識がある人向け。

- 書き手が苦労しないと、読み手が苦労する。

- 読む人に訴える、興味を喚起するタイトルとは、どのようなものか。
  新聞、雑誌の見出しに注目し、パターンを見出してみる。

- 「が」の連発は、「の」におきかえてみる。昔は、「が」の代わりに「の」が使われていた(枕草子)。

- 文を短く切る努力をする。呼応の言葉を入れて、少しオーバーに書いてみる。

- ですますの文章のときは、「ありません」「でしょうか」などを入れると、単調さが消える。

- 体言止めは、時制、動詞があいまいにならないよう、注意する。

- 文は、必ずしも過去形に統一する必要はない。現在形も織り交ぜると、文にリズムが出る。


2007年3月12日 第一回講座ポイント


- 「聞く」「話す」「読む」「書く」は、すべて連動している。それぞれが、よい相乗効果を生み出す。

- 文章をレベルアップするには、知識をふやすだけでいいのか。新しい書き方にチャレンジすることも重要。

- 複合動詞で意味を明確に、読み手がイメージしやすくする。
  例: 「書いた」→「書き終えた」「書き改めた」

- 「約」「くらい」が多用されると、文があいまいになる。→「ほど」を使ってみる、見当がつけばいいだけなら、
「約」をつけない。

- 「大都会」とするのではなく、「高いビルが立ち並ぶ都会」などとして、視覚的なイメージを入れる。
ただし、40m、50mなどの数値を入れると、読み手の注意はそちらにいってしまう。

- 情報をどこまで細かく入れるか…相手の知識レベルによる。
文章を書く際は、常にターゲットリーダーを念頭におくことが大切
どこまでの情報が必要とされているか、見極める。

- 冗長な表現は置き換える。
  例: 「といえる」→「である」 「とはいえない」→「でない」 「することができる」→「できる」

- 二重否定はやめる。
  例: 「ないものはない」、「なくはない」など

- 「ように」の入った否定文にしない。
  例: AはBのように背が高くない。