青ケシの育て方 

※ ページが長くなりますので実生苗と地植えを分けました。
=今年の予定(H19.1.6現在)=
 エルニーニョ現象のせいか、一番寒いはずのお正月に雨が降っています。雪も少ないし、2007年はどんな年になるのでしょうか・・・
 近年、夏に高温(と言っても25℃くらいなのです)が続くので、地植え苗のために日陰を作るためにニオイヒバやシャクナゲの植えている場所の移動を考えています。
 2006年の春先、左の青ケシの苗にごくうすい霧がかかったとき、空中の霧を見事に葉の毛で受け止め、数時間後には全部吸収してしまいました。
 ヒマラヤの自生地は斜面で用土も満足になく、雨も少ない環境で、こうやって水分を吸収しているのかと思うと、青ケシは用土の乾燥には結構強いのではないのかと想像できます。
 実際、実生苗を暑さでだめにするのと同じくらいに、梅雨のときにだめになるのが多いのです。
 いつも湿っているように用土の水分に気をつけていましたが、実は気をつけるのは空中湿度だったのではないかと最近思うようになりました。
 それらを参考に、今年は用土を変えて、1部のものは潅水もかなり控えて与えるときは葉に水滴が付くだけ少量与えてみようかと思っています。
=追記=
今年の春先は幸か不幸か家にいる時間が取れたので、実生の始めのところを詳しくご紹介しようと思っています。


  H19.2.5
  暖冬とのことで昨年より20日早く播種。
H19.2.24
早いものは発芽し始めた。クリックすると大
きくなります。


  H19.3.3現在
  発芽が揃い始めてきた。播種から丁度1ヶ月たってようやくグランディスも根を伸ばし始めてきた。
  ベトニキフォリアは元気で現在、日中1枚のガラス越しの日光に当てている。
  環境温度…朝の気温10℃前後・日中17〜22℃位。
  外気温…最低気温は-12℃〜-5℃で最高気温-3〜2℃くらいかな。


H19.3.14現在
環境温度…朝の気温10℃前後・日中17〜28℃
位。
本葉が出始めてきている。3月上旬よりもここ
数日寒い日が続いて、そう順調には春は来な
いのか・・・
それでも日中の日が差す窓辺では30℃にもな
ってしまうので温度管理が難しい。
週に1度位の液肥をやりながら4月上
旬までこのまま管理しようと思っている。
グランディスは10芽くらい発芽した。ベトニキフ
ォリアより双葉が大きくたくましい感じがする。


H19.3.23現在 本葉が2枚になってきて、芽同士が混み合ってきた。ばら撒きの場合は植替え
時期。
H19.3.23現在 上のポットを抜いた状態。地上部の3倍近く根が伸びている。植替えしやすい
状態にするため、数日間水や霧吹きをやめ土が崩れやすいようにした。この時期は下に伸び
る根は長いが横根がそんなに伸びていないので、苗同士がそんなに絡みあっていなかった。
H19.3.23現在 (比較しやすいようにNo.3バットに写真変更しました)
100円ショップで台所用バットを購入し、それに以前野菜の苗用に使用していた種蒔用連結ポッ
トを入れ移植する。ポット下にはダンボールや火山礫を敷いて余分な潅水を吸収するようにした。
播種は連結ポット5×5をバットに合うよう1列切って長方形に整形して使用。
今回は連結ポット6×6を上記同様に5×7に整形して1ポットに1〜3芽移植。
用土は火山礫・赤玉土・鹿沼土・黒土・堆肥土(堆肥土は今回追加)。左側画像クリックで拡大。
同日置き場所の気温観測したら最高で32℃になってしまうので、暖房無しの東側の窓際に移動
した。


H19.4.1現在 上と同じNo.3グループ。暖房の
ない午前中だけ日が差す部屋で管理。
5℃ー22℃の温度で週に2回位の液肥。
H19.4.6現在 No.3グループ。4月5日から午前
中日光に当てる。クリックで拡大。外の日なたで
15℃位。
H19.4.6現在 グランディスの実生苗。発芽は
非常に時間がかかったが、発芽率は結構よく
現在13芽が育っている。左の苗が一番大きい。
まだ芽出し途中のものもある。グランディスは
初めての播種だったが、写真内上のベトニキ
フォリアの本葉と比べると本葉の大きさは変わ
りない・・ということは、ベトニキフォりアの双葉
と本葉の差がいかに大きいかと言うことになる
なぁ〜
ここにきて幸い、苗の生長がよくて用土が足り
なくなりその都度調達するものだから、バットに
よって用土の様子がかなり違うが、青ケシにと
って好きな用土が分かるかもしれないし、何か
の都合で全滅の危機が少しは減るかも知れな
いなどと思うけど、単に私の気まぐれか・・・


 H19.4.15現在左側はNo.3グループ。右側はグランディス、白などと最初に播種したポット。
 No.3グループは、こうして上の写真と比べて見ると少しずつではあっても大きくなっているのが分
 かる。
 4月に入ってあまり暖かくなってくれず、今日は雪が積もっているので室に取込んでいる。あ、そうい
 えば3個のバットは外にだしたままだ!
 グランディスの根って以外に短く?成長もゆっくりのような気がする。(右写真の左端10P)



H19.4.22現在
外にず〜っと出しっぱなしにしているせいか、
上の写真とあまり変化が無いように思う。
ただ気温1度前後の中でも元気に育っている。

この時期にきて、やっぱり大きいポットに入っ
ていた苗は大きくなっているので、そろそろ
2.5号ポットに植替えしていくつもり。



H19.4.30現在

上の写真の苗を2.5号ポットに移植した。
このバットに上のバットが2つ入っていたの
だから、少しは大きくなっていると思うが屋
外に出してから、気温が低い為か成長はゆ
っくりの感じ。
他のバットの苗はごちゃごちゃに混ざったが、
比較のため、苗の配列もだいたい同じ様に
した。

段の上1列が青ケシの苗。
違う場所に後1バット。100株近くは地植え
した。
どんな環境がいいのかその年によっても
違うので、とにかく色んな場所に散らせて
植えた。

生育環境…屋外で最高気温7〜13℃位
         (日なたでは10〜23℃位)
            最低気温1〜5℃位
潅水のたびに薄い液肥をやっている。


 H19.6.2現在の青ケシ実生苗
 左側の写真は屋外管理(ここ10日最高気温10℃前後)右側は屋内管理(日中気温15〜20℃位)
 比べてみると若干の違いが見られる。肉眼ではもう少し差が出ているような気がする。
 それにしても大きくなっていない・・・


H19.6.2現在
メコノプシスグランディスの屋外苗(左)と
屋内苗(右)。
屋外苗は外葉が腐ってきているが、右側
の苗は生き生きしている。
ベトニキフォリアよりグランディスのほうが、
寒さに弱いのかな?






 H19.6.19現在
 右側の写真は大きくなった一部の苗を3.5〜4号鉢に移植したもの。
 左側の写真はまだ移植していない苗。今年の苗は今のところ成長はゆっくりだが、枯れるのは
 少ない気がする。すでに大量の苗を地植えしているので、このままポットで大きくしていくとしたら
 う〜ん、場所が足りない・・・
 (同じバットで左は40株で左は12株しか入らない)


 H19.6.27現在 午前中と夕方日が当たる場所で苗を置いているのが一番多い場所。
 夕方以外は日が差しているところ  日中5〜6時間くらい日が差す場所
敷地の中央に家があるので東西南北の置き
場所があるので、鉢や苗の条件をほぼ同じに
してどの場所が青ケシにとって適しているのか
を試してみている。

左の写真は午後から日が差す場所で西日を
避ける為、トンネルを利用して寒冷紗(遮光
50%)を張ってみた。
藁がかかっているところの苗は『地植え』の
ところで紹介します。
 右側の写真は雨の当たらない屋外で半日陰くらいのところで管理しているもの。
 左側の写真は屋外で置きっぱなし(左)のものと並べて比べた。大きさは雨の当たらない場所
 の物のほうが柔らかい感じだが、株は明らかに大きい。
 この後、長雨や暑さでどちらの管理が青ケシにとって良いのか分かるかもしれない。


 H19.7.20現在 外葉が黄色くなってきたので
 ほとんどのポットを寒冷紗で覆った。
  H19.7.28現在 3号鉢に植えていた苗を
  抜いたところ。根が長く巻きついている。
  4号ポットに入れたところ。   植替え終了。これで秋まで大丈夫なはず…


    H19.8.5現在 上記写真の2週間後。ミミズッチ(ミミズの糞)を用土に入れたせいか、元気よく
  葉を伸ばしてきている。寒冷紗下で管理しているせいか、葉焼けが起きていない。


  H19.8.18現在 上記の写真から2週間後。3日前の最高気温30℃でもなんとか持ちこたえて
 くれた。右の写真の株は大きいグループですでにポットから葉が出ている。昨日は最低気温が
 11℃で最高気温が15℃と急な温度変化でうどん粉病が出ているが、毎朝のように酢(50倍希
 釈)を散布しているせいか、今のところは広がっていない。


  H19.8.29現在 上記の写真から10日後。その間昼と夜の気温差が大きくなり(25℃前後〜10℃
 近く)うどん粉病が蔓延してきた。当初は50倍希釈で散布していたが、間に合わなくなってきたの
 で、25倍希釈で展着剤を加えて散布してみたら、かなり効果が出てきた。
 下の写真はうどん粉病の菌が付いていたところが褐色に変化したところ。
 全部の葉に濡れるように散布しているので、うどん粉が出やすい古い外葉に褐色の点々が見ら
 れ、中心部の葉はきれいなまま。
 こうしてみると、酢の散布は根も葉も元気にさせるとの事なのでやはり早めに散布したほうが良い
 気がする。


 H19.9.18現在 先日の台風の影響で外葉がほとんど縮れて焼けてしまった。木々の葉の周
 りも赤くなっている。
 夏バテでやられてしまったのかと思ったが、芯の部分から新しい葉が出てきている。根が充分に
 張っていなかった1〜2割の株はやはり枯れてしまった。
 週1回くらいに液肥をやっている。
 


 H19.9.22現在 メネデール液を数回散布して現在の状況。ポット換えしたときから状態が良か
 ったグループなので枯れた株はあまり見られないが、小さめのグループはほとんどだめになった
 ものもある。外葉は台風の潮風で葉の周りが焼けているが中心部からきれいな葉が出てきた。


 H19.10.13現在 今朝の気温は2℃!やはりこの時期になると苗の成長は遅い・・・
 今年はこのまま越冬させても無理だと思われる、葉が無くて柄だけになっている株、数株を
 室内に取り込んでみた。室内は朝晩ストーブを着けているが、無加温の部屋で管理。



 H19.10.21現在 我が家の青ケシ達はあまり変わりなくこの調子だと15株くらいが無事越冬
 出来るのかもしれない・・ここ数日は暖かく朝の気温が8℃前後だが来週末位に冬眠させよう
 と思っている。


 H19.10.30現在 上の日から10日近く経っているが、ほとんど変化なし。台風で葉がもぎ
 とられ、葉の付け根だけ残った株もまだそのまま。これが越冬できるのか疑問だが、他の
 苗と一緒に今週末、一応越冬させようとは思っている。 



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