All that glitters            





      闇の中に縫い止めた 白い肌を唇でなぞる
      閉じた目蓋の下 微笑む彼が 「 あぁ… 」と漏らしたその声は
      いびつな球となって口元を零れ落ち
      傍らに転がって  止まった先でぼんやりと光る



      首筋に唇を押し当て 甘咬みを繰り返し 胸の尖りを何度も指で押しつぶす
      背中を震わせながら 「 あぁ… あぁ… 」と
      甘い声を漏らす彼の周りに 言霊はいびつな球となって数を増やし
      転がり ぶつかるたびに同じ声を上げ


      ぼぅと輝いては静かに眠る




      くったりと身を伸ばした彼の姿はあまりに無防備で
      膝裏に手を回し ずるりと深く腰を引き寄せれば 
      逆らう素振りもないままに 白い躰は最奥まで開かれる
      粟立つような皮膚感と熱は 痛みを伴って伝染し
      悲しくもないのに 鼻の奥がずん と痺れた




      波のように絶え間なく声を上げながら
      それでもまだ   もっと奥へと ねだるように腕が絡み付き
      耳元に寄せられた唇は愛おしげに同じ言葉を繰り返す
 
      「 森田… 森田…    森… 田… 」

   



      こめかみの辺りで血が沸き立つ
      注ぎ込まれた声は輝く泡になり 背筋を抜け 指先で爆ぜる
      細かく震える体は両腕で押さえつけても動きを止めず
      薄く濡れた瞳に見上げられ たまらず唇を重ねた



      水音が途切れぬ程に揺すり上げ ねじれる腰に手を掛けて
      更に深みを擦り立てる
      溢れる声は悲鳴にも似て 言霊は転げぶつかり合い その場を満たす
      彼の白い指は溺れる者のように乱れる敷布の波を握りしめ
      歪めた唇は乞うように 何度も名前を呼び続ける

      「 森田…  森田…    …森   …  」




      何度目かの小さな痙攣の後
      彼の躰はガクンと急に大きく跳ねて 小さく細く声を吐きながら
      ゆっくりとその場に沈み込んだ 



      その刹那
      無数にこぼれ落ちたいびつな球は呼び合うように白い光を上げ
      闇の中 光の褥を浮かび上がらせ
      そしてまた 



      辺りは闇に沈む








      後はただ   
      冷たい炎のような 彼の仄白い背中が 闇の中に浮かぶだけ


   


   

   

   

                                                            08.03.21 
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            J様に一文捧げようと思って書き始めたんですが 何だか違う方向へ…
            何かまた別の捧げ物を考えます。(ゴメンゴメン…)
            今までお疲れ! そしてありがとうございました!!

            J様の紡ぐ言葉は ホントに All that glitter でした。
            これからも何か書いたら 「俺にだけ教えるんだぜ…」 (笑)
            っていうか 落ち着いたら また書いて下さい。お願いします。


            


            



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