CarTheaterに関して
最近のカーオーディオの風潮としては(音圧は別として)ホームオーディオのように左右二つのスピーカーユニットから音を出す「オーディオ(ステレオ)」と、映画館のように四方から音の出る「シアター」に大きく分かれます。値段の安いカーシアターのユニットが発売されるようになり、手軽に車内でシアターが楽しめるようになりました。

ただステレオの場合はホームを参考にして車内で音場や定位を作ればいいのですが、カーシアターの場合は低音がズンズンした迫力はあるけど音の移動や定位が滅茶苦茶なケースが多いと感じます。本来ダッシュセンターで歌うべきボーカルがドアに張り付くように左右に分離して歌っていたり、右斜め後ろから左斜め前に移動するべき音が歪んで移動しているのです。

そこで必要なのがレファレンスとなるシステムです。左の写真はAVアンプを用いたホーム6.1のシステムです。
右の写真はリアセンターとリアスピーカー。
下の写真がフロントセンタースピーカーです。
ホームではこのように同一メーカーのスピーカーで揃えることも設置位置も自由なレイアウトが可能ですが、車内ではそうはいきません。センタースピーカーは何にしようか、複雑な車内環境のどこにユニットを置くか・・・カーでは考えることが多すぎます。カーシアターといえどもステレオオーディオできちんとした音場や定位を作る事が出来る技術が大前提で、そのうえで三次元的な音を作っていきます。
しかし現実としてホームと全く同じ音の移動空間を車内で実現するのはかなり難しいですし、実現しようとするとかなりコストがかかるし考えることも多い。それとDVDソフトの問題もあるのです。音楽DVDの映像に映る楽器の配置と録音されている楽器の配置が全く異なるソフトがかなり多く、画面では右にいるギターが(音では)真ん中にいたり、画面では右から左に動くボーカルが何故か音では真ん中でじっとしていたりします。つまりソフト側ですでに音場の作り方が映像と一致していません。このようなソフトの問題も今後のテーマではないでしょうか。
カーシアターが流行の兆しを見せていますが、ただ音と映像がでて良しとする初歩のシアターではなく、ホームシアターをレファレンスとしてカーではどのような3次元的な空間を実現できるか日々インストールと音作りに励んでいます。

シアター調整用DVD
左の写真はパイオニアから出ている「ホームシアター・リファレンスDVD」です。前ページで書いたようにホームシアターリファレンスとしてカーシアターを考えていますが、そのチューニングの基準にしているDVDです。(カー)オーディオには様々な調整ディスクが発売されていますがシアターには調整の基準となるディスクがなかなかありません。
このDVDは「デモンストレーション編」と「チューニング編」があり、映画の一部を抜き出して調整するパートと信号を流して調整するパートです。実際にやってみると、ホームシアターでは調整が比較的容易ですが、カーで調整するのはきわめて困難と言うことが分かります。