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HISTORICAL

Ready! Read the Joke!!

Ardennes in August, 1944.
As for what the soldiers of Gordon Highlanders regiment saw?

Story Identification #: 20050508
Photo & Story by Pvt. Angus.

第2部
 帰還した我々のところへ、小隊長が現れた。

 そして小隊長から、新兵器だとして一枚紙が配られる。極秘の内に開発が進められたもので、明日の作戦で実戦による効果を試すのだという。

 そこにはドイツ語らしき言葉が書かれていた。意味を尋ねると、小隊長は聞いてはならないと答えた。知れば病院送りか、死ぬかしかないという。

 直後に部隊の通訳と、彼からドイツ語を学んでいたPvt.ウォレスが地面に倒れている姿が見つかる。

 通訳は死に、ウォレスは病院送りとなった。

 この事故により、我々は新兵器の威力を知った。なんて恐ろしい兵器だ。

 その夜、神々しい音楽とともに空から伝説の従軍司祭Rev.Maj.シェイマス・ピッケンが降臨してきた。

 かつて我らの土地フランスが、ジェリーに蹂躙され、我々もダンケルクに追いつめられた際、ピッケン少佐は一人包囲せんとするジェリーの機甲部隊に突入し、その神の力と右手に握る十字架で敵を退け、ダンケルクの撤退を成功へと導いたのである。

 早速、マクドナルドがショートブレッドを忘れた一件の懺悔を始めた。

「ナチを殺しなさい。さすれば許されよう」

 その直後、LCpl.ノースが、かつて我が国と同盟を結びながら、無謀にも敵となる道を選んでしまった日本を訪れた際に手に入れたという「YUKATA」を着たまま、少佐に絡む。

 だが、寛大な少佐は、それも許された。

 全ては、明日、何人、ジェリーを神の元へひれ伏させるかなのだ。むろん、奴らが、行くのは天国とは限らないが。

 出撃前に、ピッケン少佐が部隊のためのサーヴィス(礼拝)を執り行う。

 司祭曰く、

「ナチを殺すのは罪ではない。それは神の意志である」

 出撃前に聖餐を受ける当日唯一の陪餐者LCpl..ノース

 ここで皆から声援があがる。

そーれいっき!!」(検閲)

 神聖なる儀式のせいか、足取りも軽く、最前線へと向かう。一部の兵士はなぜかまっすぐ歩くことができなかった。神の威光に打たれて、まだ正気に返っていないのだろう。
 この日、Pvt.マッキンタイアは一人でも多くのジェリーを殺すために、先祖伝来のブラウン・ベスを手にしていた。

 かつて、あのコルシカ生まれのボスガエルが率いる軍をも撃ち倒した名銃は、彼の腕にかかれば、毎時240発という驚異的な発射速度も可能だという。恐ろしい火力だ! かつて我が大英帝国が世界を席巻したのも頷ける。

 また、Pvt.マクレランも父が第1次世界大戦で使ったアリサカライフルを手にしていた。アリサカは、まだ日本が賢明な判断によって、我が国と同盟を結んでいた頃、今のアメリカがそうしているように、どうしても貰ってくれ、是非、偉大なる大英帝国に貢ぎたい、と懇願されて引き受けたものだ。

 マクレランの父は、常に我々がジェリーを圧倒していた西部戦線で2キロ先の敵を仕留めたという。

 再度、ジェリーどもに奇襲をかけるべく、バグパイプの調べと共に敵の待つ拠点へと前進を開始する。

 今回の予定では、午前中に作戦行動を終える予定である。昨日のような失態は繰り返してはならない。

 今回も、ジェリーは、我々に一人でも多く殺されようと兵力を蓄えてくれたようだ。

 昨日は、いいところまで我々を追いつめた奴らだが、今日はそうはいかない。

 頃合いを見計らい、Ssgt.ブラバムが、遂に最終兵器の命令を下す。

「Ready! Read the Joke!!」

 かつて売れない放送作家が自ら書き記したこのジョークで、自分自身だけでなく、妻、そして爆弾処理班、警察署長など多数を笑い死にさせた恐るべき兵器。その威力は戦前のジョークの数倍とも言われる。

 開戦直後より、研究が進められ、遂にその真価を発揮するときが来たのだ。

Wenn Istdas nunstuck git und Slotermeyer?

Ja! Beiherhunddas oder die flipperwaldt Gersput!!

 不意に森が静寂に包まれる。

 まさか? 失敗か?

 そう思った瞬間、周囲から笑い声が巻き起こり、ジェリーは壊滅状態に陥った。

 我々のジョークボムにより、形勢はいっそうジェリーにとって厳しいものになった。

 潰走し始めるドイツ軍を部隊は追撃し、追い詰めていく。倒れたドイツ兵の数は、数え切れないほど多く、おそらく1000人はくだらないだろう。皆、満面の笑みを浮かべていた。

 逃げるドイツ軍へ向けて、一斉射撃の準備を行う。ナチを生かしておくわけにはいかない。

 毎分30発の発射速度を誇る我らSMLEライフルの火力とトムソンSMGの火力が合わされば、たかが、毎秒25発のMG42など恐れるに足らず。

 そして、我々には、ジョークがある!

「Present!! Fire!!

 我々の一斉射撃にカエルジェリーの戦列前線の最後の抵抗が崩れ去った。

 かつて、我々の父たちによって、ジェリーの飲んだくれの親父どもが蹴散らされた過去を思い出させてやらねばならない。

 カエルジェリーの戦死者は2000名はくだらないだろう。

 勝利に喜ぶピッケン少佐とパイプメジャー・マウントバッテンが談笑する。

 少佐は、十字架を手に今回も敵陣へと乗り込み、多くのジェリーを改宗させ、神の元へと送り込んでいた。

 大勝利を収めた部隊は意気揚々と帰還する。部隊の損害は、昨日と合わせて死傷者8名。一方、ドイツ軍は推定3000名の損害を出して敗走した。
 この戦いに勝利し、生き残った者たちへの叙勲式が執り行われる。

 Cpl.カニンガムは、2000名、Pvt.マッキンタイアは一人で3000名、Pvt.マイケル・マクドナルドも1000名を倒したと語る。

 なんと、部隊で総勢6303名のドイツ軍を倒したのだ。

 ピッケン少佐が、叙勲対象者として選んだのは、正直者のLCpl.ノースと年齢を偽って入隊しているLanceCpl..ビッケだった。

 LCpl.ノースには日本軍一個中隊を壊滅した功績により、ビルマ戦線従軍星章。

 LCpl.ビッケには、カエル三名を殺害した功績により、フランス戦線従軍星章が与えられた。

 ジェリーに推定8000名の損害を与えた戦いで、やはり、決め手となったのは新兵器「ジョーク・ボム」の恐るべき破壊力だった。これにより、ジェリーの損失10000名の内、半数以上に当たる12000名が倒れたと推測されている。

 更にLcp.ノースが、単身、日本軍一個中隊を壊滅させたことも忘れてはならない。

 惜しむらくは、このジョークを我々が知ることができないということだ。何しろ、噂によればドイツ語に翻訳する際、単語を二つ以上見てしまった翻訳者は、そのまま病院送りになったというし、配布直後の事故もある。

 この戦いによって、18000名もの兵を失ったドイツ軍は、急遽、ジョークボムのコピーを開始。しかし、ドイツにジョークのセンスはなく、その全てが失敗に終わった。

 このジョークは、1945年に平和が勃発すると同時に葬られることになる。

 そして、ピッケン少佐は、また神々しい音楽と共に天へと去っていった。また、新たな戦場が従軍司祭シェイマス・ピッケン少佐の力を必要としているのだろう。

 だが、司祭は最後にこう言った。

「差別してはいけません。イングランド人のように、スコットランド人もウェールズ人も、アイルランド人も、インドやグルカの方たちも神の前では平等なのです。
無論、カエル、ヤ○キー、クラ○ツ、ス○公、イ○公、○ワン、ジャ○プのような奴らも平等なのです。そう彼ら野蛮人も、愚かな人々も。文明を理解できない者も、全て平等なのです」

 と。

 しかし、ピッケン少佐の戦いは、フランスが再び我らの土地になるまで終わらないのだ!!

 我らもまた、フランスが我々の手に戻るまで決して諦めてはならないのである!!


 あくまで、サバゲに参加しに言ったんであって、リネアクトとは違うのですが。

 なお、ストーリーは、写真と事実を元にしたフィクションです。

 ……モンティパイソンフライングサーカス第1話知らないとわからないネタも多いのですが(w

 ということで見ましょう。byモンティパイソン普及軍事委員会(たった今発足)

*Rev.Maj.=Reverend(聖職者) Major
Ssgt.=Staff Sergeant
Lcp.=Lance Corporal
Pvt=Private

てーか、番外編の方が、気合い入ってつくってしまったよ……orz

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